わたしの住まいは、東京都新宿区のマンションです。

生まれも育ちも東北、仕事の関係で、初めて郷里を出ることとなり、単身赴任をしていま

す。

しかしながら、還暦を過ぎての一人暮らしはとても侘しいものです。生涯現役でいたいと

は思うものの、まさか単身赴任を経験するとは思いもよりませんでした。男一人暮らしの

部屋の様子は推して知るべし、なかなか他人様に見せられたものではありません。

月に一度は妻が来てくれます。日頃やりきれない家事を済ませてくれ、とても感謝してい

ます。

今回のオーダーカーテンも妻が手配してくれました。わたしは部屋でたばこを吸うもので

すから、壁紙はまだしも、カーテンの色合いがちょっとよろしくない感じになっていたの

です。朝は起床したらすぐに職場へと飛び出し、帰宅した後は惣菜をつまみながらの晩酌

が唯一の慰め。男ひとりの暮らしでは、なかなか空気の入れ替えなんてこともしないもの

です。

夫婦での転勤も検討はしたのですが、あいにくと妻の両親の具合が悪く、そのために私だ

けが船橋に来ているといった経緯がありました。妻はわたしに対し、申し訳ない、という

気持ちもあったようで、それでオーダーカーテンをプレゼントしてくれたのです。

実はこれまで使っていたカーテンは、息子が一人暮らしをしていた時に使っていたもの。

長い間押し入れにしまい込んであったそれを、使えればいいやとひっぱり出してきたため

、そもそも年季が入っていたものなのでした。

新しいカーテンって、いいものですね。部屋の雰囲気が一遍に変わりました。妻はわたし

の寝たばこを警戒してか、火に強く、そして汚れにも強いカーテンを選んでくれたそうで

す。また、デザイン自体も、息子が選んでいたような若者向けのものではなく、年相応の

暮らし向きに合ったものを選んでくれました。そのため部屋が落ち着いた雰囲気になり、

家に帰るとほっと一息つくことができるようになりました。

カーテンを眺めるたび、また来るわと帰って行った妻の姿を思い出します。介護に仕事に

、まだまだ頑張らにゃいかんと襟を正している今日この頃です。